Feelin' Groovy

Movies & TVs

最初に音楽に魅せられたのは映画でした。音楽が挿入されているシーンが観たいがために同じ映画を何度も観に行ったものです。このアルバムは、そんな映画好きなギター弾きによる作品です。

使用楽器:Jeffrey Yong Tioman III

使用弦:Savarez AR510

録音:2016年10月25日〜11月23日(横浜)

リリース:2016年11月

収録曲: 1. Sesame Street Theme (Sunny Day) / 2. Beethoviana / 3. Baby Elephant Walk / 4. Moonlight Serenade / 5. It's Only A Paper Moon / 6. Il Ferroviere / 7. A Man And A Woman / 8. Prelude and The Sound of Music / 9. Pink Panther / 10. A Summer Place / 11. The Entertainer / 12. Raindrops Keep Fallin' On My Head / 13. Alice's Restaurant / 14. Soap / 15. 男はつらいよ / 16. アンパンマンのマーチ

1. Sesame Street Theme (Sunny Day) - 邦題:セサミストリートのテーマ

by Joe Raposo, Jon Stone, Bruce Hart
TV番組「セサミストリート(1969〜)」より
Key: A / Tuning: standard

長年に渡ってアメリカや多くの英語圏の子供達に大きな影響与えてきた「セサミ・ストリート」のテーマソングです。アレンジは、子供達が元気歌っていることをイメージして作りました。

2. Beethoviana - 邦題:ベートヴィアーナ

by Wendy Carlos & Rachel Elkind
映画「時計じかけのオレンジ(1971)」より
Key: A / Tuning: standard
Capo:3rd

中学生の頃、九州を旅していた時に時間つぶしに熊本駅近くで入った映画館でたまたまやっていたのが「時計じかけのオレンジ」でした。そのインパクトは相当なもので、今となっては、この旅に関しては記憶がほとんどありません。全編にベートーベンやクラシックの名曲が使用されていて、音楽と映画が一体になって記憶されたという意味では、初めての映画だったかもしれません。自分の中では、ベスト3に入る名作だと思っています。アレンジは、最初はカポなしのCキーで弾いていたのですが、ある日、6弦の3フレットより下を使っていないことに気付き、カポを3フレットに装着してAキーにしたところ、はるかに弾きやすくなりました。

3. Baby Elephant Walk - 邦題:子象の行進

by Henry Mancini & Hal David
映画「ハタリ!(1962)」より
Key: G / Tuning: standard

最初にはまったのは西部劇でした。小道具でギターがよく登場したのも私がこの楽器に興味を持つきっかけとなりました。ジョン・ウェインと言えば、西部劇スターであり、主演作品のほとんどを観ていると思います(ある日を境に一切観なくなりました)。この曲が使われる「ハタリ!」は、動物園から以来を受けてアフリカで動物を捕まえるという、今であれば問題になりそうな作品です。アレンジは、子象が歩く様子を表すリズムパターン繰り返しながらお馴染みの旋律を弾くという、かなり難易度の高いものとなっています。

4. Moonlight Serenade - 邦題:ムーンライト・セレナーデ

by Glenn Miller with subsequent lyrics by Mitchell Parish
映画「グレン・ミラー物語(1954)」より
Key: D / Tuning: standard

グレン・ミラー特有の甘い音色は、子供ながら魅せられたものです。アレンジは、極力のその「甘さ」を表現できるようにしました。昨今の電子機器を駆使した音楽と比べると、ビッグバンド全盛だった40年代は本当に贅沢だったと思います。

5. It's Only A Paper Moon - 邦題:イッツ・オンリー・ア・ペーパー・ムーン

by Harold Arlen, E. Y. Harburg, Billy Rose
映画「ペーパー・ムーン(1973)」より
Key: G / Tuning: standard

下記の「スティング」とほぼ同時期に観た映画です。この頃は、「華麗なるギャッツビー」など、古い時代のアメリカを舞台にした映画が比較的多く、これは1935頃の時代設定でした。サウンドトラックは多少前後するのでしょうが、この頃の曲が聴ける貴重な音源でした。この曲は、いつか弾きたいと常に頭の片隅に存在していたのですが、いざ、オリジナル音源(ポール・ホワイトマンによる)を検証してみると、歌に入る前に転調(このアレンジではGからC)していたのには正直驚かされました。お気に入りの曲だったにも関わらず、まったく気付いていなかったのです。そこで、既にあった転調後部分のアレンジアイデアをいったん置いておき、転調前から転調部分をやってから仕上げました。ずっとやりたかったというのもありますが、自分の中では、ここ数年ではベストのアレンジとなっています(今のところ)。

6. Il Ferroviere - 邦題:鉄道員

by Carlo Rustichelli
映画「鉄道員(1956)」より
Key: Am / Tuning: standard

私の世代でも「鉄道員」というと「ぽっぽや」のことだと思う方が多いかと思いますが、これは、1956年のイタリア映画からのものです。60年代〜70年代の日本は、アメリカ、イタリア、フランス、イギリスなど関係なく、海外で作られたものは「洋画」という括りで紹介されていて、当たり前のように各国の映画が観れたのですが、これは実はかなり恵まれた環境であったのです。イタリア映画というと、どちらかというと貧しさが前面に出たものが多かったようです。このアレンジと演奏は、このアルバムの中でも最も「映画音楽」らしいものに仕上がっています。

7. A Man And A Woman - 邦題:男と女

by Francis Lai & Pierre Barouh
映画「男と女(1966)」より
Key: A / Tuning: standard

初めてこの映画を観た時の印象は今でも忘れません。ストーリーよりも映像と音楽が記憶に縫い込まれたのです。印象的なモノクロ部分も、実際にはカラーフィルムを使う予算がなかったことを後で知りました。以前はチェット・アトキンスのバージョンを弾いていましたが、私の知る限り、アメリカではこの映画そのものがそれほど知られておらず、曲は聴いたことがあっても、曲名やこれが映画音楽だということを知っている人は多くないはずです。そんな状況もあって、チェットのカントリー調の演奏にはどこか違和感があり、結果、このアレンジを仕上げるに至りました。回想シーンで流れるピエール・バルーの「Samba da Benção(邦題:祝福のサンバ)」のフランス語バージョンも印象的でした。

8. Prelude and The Sound of Music - 邦題:サウンド・オブ・ミュージック

by Richard Rodgers & Oscar Hammerstein II
映画「サウンド・オブ・ミュージック(1965)」より
Key: D / Tuning: standard

小学4年生の頃、この映画が横浜の関内で上映されていて(封切りだったかリバイバルだったかは定かではありません)、3日連続で朝から晩まで映画館に居続けて観ました(入れ替え制ではなかった)。ビデオなどのない時代ですから、こうでもしないと記憶に焼き付かなかったのです。途中に休憩が入る3時間にも及ぶ長編映画でしたが、飽きるどころか、お気に入りのシーンが近くなると毎回ワクワクしたものです。この映画からのカバーとしては、「My Favorite Things(邦題:私のお気に入り)」が有名ですが、私にとって「サウンド・オブ・ミュージック」といえば、「Edelweiss(邦題:エーデルワイス)」かオープニングで使われたこの曲なのです。アレンジは、少し凝ったものになっています。

9. Pink Panther - 邦題:ピンク・パンサー

by Henry Mancini
映画「ピンク・パンサー(1963〜1978)」より
Key: Em / Tuning: standard

1977年の渡米後、映画館で「The Pink Panther Strikes Again(邦題:ピンク・パンサー3)」を観ながら、動きではなく台詞で笑っている自分に気付き、英語の壁が消えたことを実感したことは今でもよく覚えています。アレンジは、このアルバムの中でも最も古い1980年代に完成していて、現在では廃盤になっている「Fingerstyle Guitar」には、このバージョンが収められています。今回のアルバムは、2015年の春から2回完成間近まで来て没にしており、3回目でやっと日の目を見たわけですが、この曲に関してはしっかりと演奏するだけという心積もりでしたが、オリジナル音源のサビの部分に違和感を感じ、調べてみると、今までのバージョンのサビは私の記憶違いからまったくの創造物であることが判明しました。単純にEmからAという流れだと思い込んでいたようです。実際にはEmからGmというものだったのです。そこで、近所の図書館でこの曲が載っている楽譜集をいくつか借りてきてベースラインやトップの音を吟味し直し、結果、本格的なウォーキングベースを含むアレンジへと変身しました。元々難易度はそこそこ高かったものが、一気に倍近く上がりました。結果、この作品の中で最も練習した曲となりました(「子象の行進」もいい勝負かもしれません)。

10. A Summer Place - 邦題:避暑地の出来事

by Max Steiner
映画「避暑地の出来事(1959)」より
Key: G / Tuning: standard

実は、この映画はまだ観ていません。横浜の伊勢佐木町に行く度にBGMとして流れていて(特に夏場)、そこで覚えたものです。アレンジを始めるにあたってこの曲のことを調べてみると、映画では主題曲ではなく、ロマンスのシーンで挿入曲として使用され、その後、パーシー・フェイスによる録音がインストゥルメンタル及び映画音楽としては初めてグラミー賞を受賞したとのことです。アレンジでは、転調(GからE)も含めたものに仕上げています。

11. The Entertainer - 邦題:エンターテイナー

by Scott Joplin
映画「スティング(1973)」より
Key: C / Tuning: standard

下の「明日に向かって撃て」同様、ジョージ・ロイ・ヒル(監督)、それにポール・ニューマンとロバート・レッドフォードというコンビで大ヒットした映画「スティング」で使われていた曲です。この映画では19世紀末から20世紀初頭にかけてキング・オブ・ラグタイムとして君臨したスコット・ジョプリンの音楽が全編で使用されていて、ラグタイムというものを見事にリバイバルさせました。音楽を担当したマービン・ハムリッシュのセンスも秀逸で、当時の雰囲気を再現するために少し胴厚のアップライトピアノを使用したそのまろやかな音色は映画を一層引き立てました。私もご多分に漏れず、この映画でラグタイムの存在を知り、それまでのカントリーブルースからラグタイムにシフトして行き、80年から在籍したバークリー音楽院でもラグタイムギタリストとして仲間内では知られていました。アレンジは特に凝ったものではありませんが、テンポや音量の変化などを操りながら弾くのは簡単ではないかもしれません。

12. Raindrops Keep Fallin' On My Head - 邦題:雨にぬれても

by Burt Bacharach & Hal David
映画「明日に向かって撃て!(1969)」より
Key: C / Tuning: standard

先の「スティング」同様、ポール・ニューマンとロバート・レッドフォードのコンビで大ヒットした映画で使われた曲で、曲そのものも大ヒットしました。バート・バカラックらしい、どこか牧歌的な曲調は、映画の中でもとても効果的なアクセントとなっています。アレンジそのものは、いたってオーソドックスなもので、「歌わす」ことに重点をおいたものとなっています。

13. Alice's Restaurant - 邦題:アリスのレストラン

by Arlo Guthrie
映画「アリスのレストラン(1969)」より
Key: C / Tuning: standard
Capo: 2nd

60年代後半から70年代前半にアコースティックギターを始めた人の多くは、どこかでこの曲と接していると思います。単純なラグタイムブルース風の伴奏をバックに、反戦をテーマにした話を18分に渡って語っていて、一度針を落としたら(レコードの時代だったので)18分ノンストップでギターの練習ができるというのは、大変有り難いものでした。映画では、アーロ・ガスリー本人が主演し、レコードの話をそのまま実写化しています。レコードから映画という流れは珍しいものだと思います。このアレンジでは、歌と伴奏を同時に弾いています。

14. Soap - 邦題:ソープ

by George Aliceson Tipton
TV番組「Soap(1977〜1981)」より
Key: A / Tuning: standard
Capo: 1st

1977年に渡米した際に、英語の勉強も兼ねて毎週観ていた30分もののコメディー番組「Soap」のテーマソングです。アレンジは、番組を録画したビデオのタイトル部分を聴きながら仕上げました。3つの異なる動きをする旋律が入り混じるので、短いながら難易度はかなり高いものとなっています。

15. 男はつらいよ

作詞:星野哲郎、作曲:山本 直純
映画「男はつらいよ(1969〜1995)」より
Key: C / Tuning: standard
Capo:4th

言わずと知れた国民的映画「男はつらいよ」シリーズの主題曲です。80年代に縁があり山本直純氏のもとで演劇の音楽を何度かやらせてもらったこともあります。アレンジは、渥美清氏のちょっと調子外れな節回しを再現できるように仕上げました。

16. アンパンマンのマーチ

作詞:やなせたかし、作曲:三木たかし
TV番組「それいけ!アンパンマン(1988〜)」より
Key: G / Tuning: standard

娘が小さかった頃に、テレビで一緒に観ているうちに覚えました。実は、ライブで一番盛り上がる曲の一つなのです。アレンジはオーソドックスなものですが、指板は広く使っています。最後の方には、アンパンマンが飛ぶ様子を表すスライドも入れてみました。

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