Folk Songs

Folk Songs

カバー曲とオリジナル曲を弾く時の意識はまったく違います。カバー曲の場合は、オリジナル音源があり、それらを聴いた情景などを思い出すことで曲に立体感を持たせることができますが、オリジナル曲の場合は、情景をその場で音を紡ぎながら作ることになります。見ている側にはまったく同じ演奏に見えるかもしれませんが、やっていることは全然違うのです。このアルバムは、私のオリジナル曲を集めたものです。もともとスティール弦用に作った曲もあえてナイロン弦で弾いています。

使用楽器:Jose Ramirez 125 anos

使用弦:Savarez 510 AR

録音:2012年3月12日〜23日(大阪)

リリース:2012年4月

収録曲:1. Haiku (俳句)/2. Open Air/3. A Big Cloud Is Coming/4. Hope (希望)/5. Leaves/6. The Flow/7. Totsuka (戸塚)/8. Hodogaya (保土ヶ谷)/9. Cascade/10. Orange (橙)/11. Folk Song/12. Two Folk Songs of Japan : Tanko-bushi (炭坑節) ~ Hanagasa-ondo (花笠音頭)

1. Haiku(俳句)

2005年?作

最初にお断りしておきますが、私は俳句に関する知識はほとんど持ち合わせていません。単に五七五のパターンを拝借しただけです。当初は、ナイロン弦にスティール弦を重ねて完成した曲でした。ここに含まれているのは、そのセルフカバーにあたるソロギターバージョンです。中間部にオリジナルにはなかったセクションを追加しています。いずれ、アンサンブル形式で再録音したい1曲です。作曲年は恐らくこのあたりだったのではという推測に基づくものです。

2. Open Air

1994年?作

Macでマルチトラック録音ができるようになった頃に、その機能を試す目的も兼ねて生まれた曲です。単純な繰り返しパターンだけを決めて1本目を録音し、それを聴きながら2本目を録るという手法で録音しました。この時使用したヤマハのAPX-9には、エレキ弦をDADGADチューニングで張ってありました。チューニングに加えて自分が二人いないと再現できないことからライブには不向きな曲でしたが、このアルバムでは、パーシャルカポによる疑似DADGADを使用したソロギターバージョンでセルフカバーしてみました。この曲も作曲年はアバウトです。

3. A Big Cloud Is Coming

1995年?作

ある時期Rolandのギターシンセサイザーが手元にあり、この曲はそれを使ってステップ入力した記憶があります。最終的には、ピアノ、ベース、電子ピアノ、コーラス、ストリングで作った音源に生ギターを重ねて仕上げた、私にしては珍しいMIDI中心の曲です。このアルバムでは、ソロギターバージョンでセルフカバーしています。この曲も作曲年はアバウトです。

4. Hope (希望)

2011年作

東北大震災及び福島第一原発の事故以降、失われつつある希望を何とか保とうと作った曲です。実際には、その後の対応の仕方に希望がどんどん削がれていくとは思いもしませんでした。私の曲の中では比較的シンプルかつストレートなものです。

5. Leaves

1995年?作

これも当初は2台のギターで弾く曲として録音したものをソロギター用にアレンジしたセルフカバーです。落ち葉がひらひらと舞う様子を音で再現してみました。「Open Air」とほぼ同時期に録音した記憶があるので1995年作にしてありますが、これも1〜2年前後するかもしれません。

6. The Flow

1988年作

当初はギターソロ曲として作曲し、そこにパーカッションを加えたバージョンも録音したことがある曲です。オープンDチューニング (DAF#DAD)を使用することからライブでのレパートリーからは遠ざかっています。スティール弦用に作った曲ですが、このアルバムではナイロン弦で弾いています。

7. Totsuka (戸塚)

1995年?作

幼少から小3まで戸塚の駅から歩いて行ける団地に住んでいました。通学路の途中には安藤広重による戸塚宿跡地もありました。ある時、安藤広重の東海道五十三次をマルチメディアコンテンツにするという話が舞い込み、戸塚宿の絵を見ながら作曲したのがこの曲です(プロジェクトは途中で没になった)。当初はベースパターンを弾くギター(2台目のGuild F50の最後の録音?)に2台目のギター、シンセサイザー、駅前でフィールド録音した音などを重ねて仕上げましたが、ここではソロギター用にセルフカバーしています。

8. Hodogaya (保土ヶ谷)

2011年作

小3で戸塚から引っ越した先は保土ヶ谷でした。この曲のモチーフは1990年代にはすでにあり、違う構成の曲として発展したこともありますが、正式に曲となったのはこの録音です。当時は、戸塚と保土ヶ谷といえば東海道線が通過するローカル駅でしたが、今では戸塚には東海道線も停まるようになりました(保土ヶ谷は相変わらず通過です)。

9. Cascade

1980年作

1980年に大噴火した米ワシントン州のセントヘレン山にちなんで作った曲です。噴火したのは朝方で、私は山から北へ100キロほどの場所でソフトボールをしていましたが、風の流れからまったく気付きませんでした。当初は曲名も「Mount St. Helens」でした。1982年にボストンでバンド形式で録音をし、その後名前が「Cascade」に変わりました。

10. Orange (橙)

2005年作

「Acoustic Breath」シリーズの6枚目「Nostlgic Memories」に参加した時に作曲した曲です。小学生の頃、放課後に遊んでから家路につく際に見た光景がベースになっています。当時は焦げ茶色の板張りの家が多く、これらが夕焼けに染まって全体が橙色っぽい雰囲気だったように記憶しています。

11. Folk Song

1987年作

最初はAキーでのソロ曲でしたが、録音時に2台目を重ねたので、結果的に二重奏となりました。「Sketch One」(廃盤)には、この二重奏に軽くシンセサイザーを被せたものが収録されていました。私の曲にしては珍しく「旋律」があり、「Fingerstyle Guitar」(廃盤)には歌ものとして収録されていました。この曲をカバーしてくれている南澤大介氏のライブでドロップDによるGキーでの演奏を観る機会があり、これを参考に難易度が高かったAキーから現在のGキーに変換しました。同じくこの曲をカバーしてくれている荒谷みつる氏はAキーで演奏しています。

12. Two Folk Songs of Japan : Tanko-bushi (炭坑節) ~ Hanagasa-ondo (花笠音頭)

以前から民謡には興味があり、炭坑節などは歌ものとして録音したこともあります。このアルバムでは、福岡県の民謡「炭坑節」と山形県の民謡「花笠音頭」をメドレーで演奏しています。

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