Feelin' Groovy

Feelin' Groovy

私にとってギターの世界に入り込むきっかけとなり、その後渡米する原因ともなったサイモン&ガーファンクルの曲と解散後のポール・サイモンのソロアルバムからの曲、それに彼らの2枚目のアルバム「Sounds Of Silence」に収録されていたデービー・グラハム作のギターソロ「Anji」で構成されたアルバムです。彼らの音楽は洗練されたハーモニーとアコースティックギターを中心とした伴奏によるソフトなイメージがつきまといますが、ポール・サイモンの歌詞は実は社会的でかなり深いのです。

使用楽器:Jose Ramirez E2

使用弦:Augustine Red

録音:2008年1月21日〜31日(横浜)/2008年5月27日〜6月5日(大阪)

リリース:2008年6月

収録曲:1. The 59th Street Bridge Song (Feelin' Groovy)/2. April Come She Will/3. Bridge Over Troubled Water/4. I Am A Rock/5. The Dangling Conversation/6. Old Friends ~ Bookends Theme/7. Flowers Never Bend With The Rainfall/8. Homeward Bound/9. So Long, Frank Lloyd Wright/10. Leaves That Are Green/11. The Boxer/12. Still Crazy After All These Years/13. Me And Julio Down by The Schoolyard/14. American Tune/15. Anji

1. The 59th Street Bridge Song (Feelin' Groovy) - 邦題:59番街橋の歌

Key: C (E) / Capo:4th / Tuning: standard

3枚目のアルバム「Parsley, Sage, Rosemary and Thyme」に収録されている単純な伴奏パターンに乗せて軽やかに歌われる曲です。この曲のように彼らの曲の多くはギターパターンがそのまま曲の特徴となっているので、ソロギター用にアレンジするのには工夫がいるのですが、この曲に限っては、伴奏パターンを維持しつつそこに原曲でアクセント的に使用されているウッドベースのフレーズ、それにメロディーを追加するという作業が比較的スムーズに運びました。

2. April Come She Will - 邦題:四月になれば彼女は

Key: G / Tuning: standard

2枚目のアルバム「Sounds Of Silence」に収録されている曲です。映画「卒業」の中で効果的に使用されています。基本的に伴奏パターンにメロディーを乗せたシンプルなアレンジですが、この曲が一連のサイモン&ガーファンクルのアレンジを始めるきっかけとなりました。今はなきmp3.comでなぜかアップできなかった唯一の曲なのですが、イントロがオリジナルとまったく同じだったことから、私の演奏が本物と間違われたと勝手に悦に入っていたものです。1965年にリリースされたポール・サイモンの弾き語りアルバム「The Paul Simon Songbook」にも収録されています(ポールのボーカルで)。

3. Bridge Over Troubled Water - 邦題:明日に架ける橋

Key: G / Tuning: standard

5枚目のアルバムのタイトル曲です(「卒業」のサウンドトラック盤を含めれば6枚目)。正直言うと、オリジナルは最後の方のオーケストレーションが大袈裟すぎてあまり好きではありませんでした。最近のCDにはピアノ伴奏だけのリハーサルバージョンもボーナストラックとして入っているようです。ポール・サイモンがインタビューで「これはゴスペルだ」と言っていますが、アレンジしていて初めてそれを感じました。

4. I Am A Rock - 邦題:アイ・アム・ア・ロック

Key: G / Tuning: standard

2枚目のアルバム「Sounds Of Silence」に収録されている曲です。全米チャートのトップ10に入った最初の「ひきこもり」の歌です。シアトルで通ったコミュニティーカレッジで興味本位で取った哲学のクラスで使用していた教科書にこの曲の歌詞が載っていました。この曲は録音を始めてからスタジオでアレンジを開始し、以降、アルバムに一曲は録音開始後にアレンジした曲を入れるようになったきっかけとなりました。1965年にリリースされたポール・サイモンの弾き語りアルバム「The Paul Simon Songbook」にも収録されています。

5. The Dangling Conversation - 邦題:夢の中の世界

Key: G / Tuning: standard

3枚目のアルバム「Parsley, Sage, Rosemary and Thyme」に収録されている曲です。恋人間の倦怠感を歌った曲で、ガーファンクルが余り好きではなかったという説もあります(気取り過ぎているとのことで)。アルバムに先駆けてシングル盤としてリリースされましたが(B面は「The Big Bright Green Pleasure Machine」)、全米では25位までしか上がらず、英国ではチャート入りもしなかったことに、「The Sound Of Silence」をよりパーソナルにした同レベルの曲と踏んでいたポールは少しがっかりしたそうです。

6. Old Friends ~ Bookends Theme - 邦題:旧友〜ブックエンドのテーマ

Key: C (E) / Capo: 4th / Tuning: standard

4枚目のアルバム「Bookends」に収録されている曲をメドレーで弾いています。公園のベンチの両端に座る老人達の姿をブックエンド(本立て)にたとえて歌う何とも切ない「旧友」は高齢化社会を迎えている今の日本にもぴったりあてはまるような内容となっています(歌詞の内容から「旧友」という邦題には違和感があります)。このアルバムは、A面がコンセプト作品になっていて、短いギターインストによるブックエンドのテーマに続いて、ビルから飛び降りる少年、アメリカを放浪する若者、倦怠期を迎えたカップル、そして老人介護施設でのインタビューを挟んでこの「旧友」〜「ブックエンドのテーマ」という大変重い内容になっています。今でもこれが1968年にリリースされたということが信じられません。

7. Flowers Never Bend With The Rainfall - 邦題:雨にも負けぬ花

Key: G / Tuning: standard

3枚目のアルバム「Parsley, Sage, Rosemary and Thyme」に収録されている曲です。当初は2枚目の「Sounds Of Silence」に収録される予定だったのか、シングル「I Am A Rock」のB面としてアルバムに先行してリリースされました。ナッシュビルで録音されたこともあり、その他の曲と比べると明るい曲調になっています。1965年にリリースされたポール・サイモンの弾き語りアルバム「The Paul Simon Songbook」にも収録されています。

8. Homeward Bound - 邦題:早く家に帰りたい

Key: G / Tuning: standard

3枚目のアルバム「Parsley, Sage, Rosemary and Thyme」に収録されている曲です。これも、上の「Flowers Never Bend With The Rainfall」同様、2枚目の「Sounds Of Silence」からシングルカットされる予定だったのが、アルバムへの収録は見送られ、シングルだけが発売されました(B面は「Leaves That Are Green」)。ポールがイギリス滞在中に作った一人巡業の様子を歌った切ない曲です。

9. So Long, Frank Lloyd Wright - 邦題:フランク・ロイド・ライトに捧げる歌

Key: E / Tuning: standard

5枚目のアルバム「Bridge Over Troubled Water」に収録されている曲です(「卒業」のサウンドトラック盤を含めれば6枚目)。建築家フランク・ロイド・ライトをテーマにしたボサノバ調の曲です。途中でキーが半音上がるというソロギター弾きには辛い壁がありましたが、このアレンジではそれを無理に乗り越えることはせず、原曲の雰囲気を再現することに努めました。

10. Leaves That Are Green - 邦題:木の葉は緑

Key: D / Tuning: standard

2枚目のアルバム「Sounds Of Silence」に収録されている曲です。1965年にリリースされたポール・サイモンの弾き語りアルバム「The Paul Simon Songbook」にも収録されていて、このアレンジではこちらの方を参考にしました(コード進行が若干異なる)。

11. The Boxer - 邦題:ボクサー

Key: G (A) / Capo: 2nd / Tuning: standard

5枚目のアルバム「Bridge Over Troubled Water 」に収録されている曲です(「卒業」のサウンドトラック盤を含めれば6枚目)。この曲のアレンジはまさに降臨してきました。数日前にビートルズが大好きだった親友の訃報が入り、何か捧げたいと曲を探していると、突然この曲のイントロが出てきたのです。キーはそれまで試したこともないGでした。残りもその日のうちに仕上がり、翌日にはYouTubeにアップしていました。私のYouTubeチャンネル内でも最も人気のあるビデオの1つです。

12. Still Crazy After All These Years - 邦題:時の流れに

Key: G / Tuning: standard

S&G解散後に出たポール・サイモンの4枚目のソロアルバムのタイトル曲です。当時の最高峰のジャズ系ミュージシャンをバックに、それまでのアコースティック路線のものとは違う世界を見せてくれたアルバムです。

13. Me And Julio Down By The Schoolyard - 邦題:僕とフリオと校庭で

Key: G (A) / Capo: 2nd / Tuning: standard

S&G解散後に出たポール・サイモンの1枚目のソロアルバム「Paul Simon」に収録されている曲です。このアルバムは、私の最も好きなアルバムの1つで、レコードで言えばB面の1曲目がこの曲でした。

14. American Tune - 邦題:アメリカの歌

Key: G / Tuning: standard

S&G解散後に出たポール・サイモンの2枚目のソロアルバム「There Goes Rhymin' Simon」に収録されている曲です。バッハの賛美歌をベースに作られた曲で、疲れたアメリカを切々と歌い上げています。2015年の911メモリアルでこの曲をポール・サイモンが歌っていましたが、こういうところにアメリカの懐の深さを感じます。このアレンジも先の「I Am A Rock」同様、録音を開始してからアレンジを始めました。今ではお気に入りのアレンジの1つになっています。2014年のCAASにてジョン・ノウルズ氏のワークショップで弾いた際に「賛美歌系のアレンジは通常は和声の動きがメインになるが、君のは旋律がメインで、まるでポールがそこで歌っているようだ」とジョンからお褒めの言葉を頂きました。

15. Anji - 邦題:アンジー

Key: Am / Tuning: standard

60年代から70年代にかけてソロギターを始めた人であれば誰でも弾いたであろうDavey Graham氏が作ったソロギター曲です。2枚目のアルバム「Sounds Of Silence」に収録されています。私も以前はこの曲を十八番としていました。1978年にシアトルのコーヒーショップのオープンマイクでこの曲にイントロとアウトロを付けて弾いたところ、地響きのようなアンコールを頂き、今でもその時の感動をもう1度と願っている自分がいます。親指で弦を押さえるのが難しいナイロン弦では少し難儀しました。

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